放射線医学を専門的に学ぶ

レントゲン

国家試験の受験資格を取得

現代の医療では人体内部の状態をさまざまな検査を通じて調べることで病気を発見し、効果的な治療に役立てる技術が大きく進歩しています。そうした検査方法の中でも最も代表的な例は、X線撮影やCTスキャンなど放射線を照射する方法です。X線やガンマ線などの放射線は検査だけでなく、外科手術をせずに悪性腫瘍などを治療する際にも多く使われています。放射線は人体に有害な影響を与えるため、それらの検査や放射線治療を行う医療機器の取り扱いには細心の注意と専門知識が欠かせません。かつては医師がそうした業務を行っていましたが、近年では医療機関でも分業化が進み、専門の診療放射線技師が検査や放射線治療を担当するようになりました。医師または歯科医師以外で検査や治療目的で患者に放射線を照射することができるのは、この診療放射線技師だけなのです。医療技術と医療機器の著しい進歩を背景として、医療機関では診療放射線技師の需要が高まっています。診療放射線技師になるには国家試験に合格しなければなりませんが、その受験資格を得るためには国が指定した教育機関で必要な知識と技能を修了していることが必要です。文部科学大臣が指定する学校と厚生労働大臣が指定する診療放射線技師養成所がその対象で、近年は四年制大学や大学院が主流となっています。大学で放射線医学を専門的に学ぶ場合は、解剖学や生理学といった医学分野の基礎科目だけでなく、電気工学や放射線物理学など理工学分野や一般教養も欠かせません。診療放射線技師に求められる専門知識を学んだ後、大学と提携する病院等での実習を通じてさまざまな実技も身につけることができます。医療分野への就職を目指している人の中では、機械が好きで最新技術への好奇心が旺盛な人は医師より診療放射線技師に向いています。年に1回実施される診療放射線技師の国家試験でも、大学で専門知識をじっくり学んだ人は合格率が高いものです。